中山大障害 2016.12.23

阪神SJ発走に間に合わなかった中山大障害のエントリー。スタートからゴールまで目の離せない、張りつめた緊張感のある良い阪神SJだったが ◎サンレイデュークは今日も4着。なぜあの形で4着になるのか。アップトゥデイトは襷でうまいことイン-インを回れずにいたけどスムーズだったとしても逆転はなさそうだった。とりあえず襷の立ち回りについては2006中山グランドジャンプを100回見直しましょう。

 

オジュウチョウサン&アップトゥデイト 並んで最終障害を飛越

中山大障害最終障害。オジュウチョウサンアップトゥデイトの人気2頭が並んで飛越。

いつも中山大障害中山グランドジャンプは内馬場中央の大竹柵か大生垣で観ているのだが、今年は数年ぶりに3~4角側の5号障害付近が開放されていたのでここで観ることにした。中山グランドジャンプは直線の置き障害が最終障害だが、中山大障害はここ5号障害が最終障害になる。

いつもの大竹柵・大生垣付近から見える範囲ではレースの展開もほとんどわからないのだが(マルカラスカル逸走ものときも、スタンドからの悲鳴だけ聞こえてきたのにマルカラスカルが差を詰められながらも先頭で大障害コースにやってくるものだから、一体何が起きていたのかリプレイ観るまでわからなかった。毎年携帯ラジオを買おうと思って忘れるし使いこなせる気もしない。半年に1回しか用がないから絶対に競馬場で電池入ってないことに気付く)、ありがたいことに5号障害付近には大型のテレビが設置されていて、レースの展開を追うことができた。

テレビのおかげで最後のバンケットを2強が並んで駆け上がってくるのは予めわかっていたのだけれど、それでも2頭が谷から並んで姿を現すのを肉眼で認めたときには思わず「お”お”-」と叫んでしまった。周りの人たちも各々騒いだり呻いたりしながら2強が2強としてマッチレースを繰り広げるミラクルを堪能しているようだった。震えながらカメラを構えてシャッターボタンを押した。そんな中でも2頭の手ごたえの差は歴然としていて、これはもう勝つのはオジュウチョウサンだなとはっきりわかった。少しの間を置いてルペールノエルとドリームセーリングがやって来て、◎サンレイデュークは馬券圏内に届かないことを悟った。テレビ画面で全馬のゴールを見届けて、スタンドに向かった。しっかしアップトゥデイトマークで完勝か。中山大障害中山グランドジャンプはスタミナがスピードをねじ伏せるレースと認識していて、スタミナであればアップトゥデイトにも目があると思っていたのだが。オジュウチョウサン強い。うーむ。

 

以下アザーカット

オジュウチョウサン&アップトゥデイト 並んで最終障害を飛越

 本当はこれと冒頭の写真の中間くらいで仕留めたかった。平地競走の写真は走る馬を線で追いながら連写し続けていれば勝手に何枚か「当たってくれる」のだけれど、障害競走の飛越を撮ろうとすると、人馬が飛越する場所・瞬間を文字通りワンチャンスで仕留めなければならない(馬術競技の障害飛越はフワッと飛んで頂点で一瞬静止するようになるのでまだ余裕がある)。平地よりレース数(=撮影機会)が少なく練習できず慣れていないこともあるが、障害飛越を撮ろうとする度、目の前を一瞬で通り過ぎていくスピード感と圧力にびっくりする。平地競走より馬が動くスピード自体は遅いはずなのに、障害競走の方がスピードを感じるというのが面白い。障害競走のどこに魅力を感じるかというのは人によって色々あるだろうけど、僕にとってはこの「眼の前で感じるスピード感」というのが一番大きい。

んで、上の写真。アップトゥデイトの方が先に着地しているけどオジュウチョウサンの方が前に出ている。アップトゥデイトは障害のだいぶ手前で踏み切っていたのかな。

 

ラストスパートへ

ラストスパートへ

 

下見中

トーセンソユーズ、クリノダイコクテン 下見

アップトゥデイト 下見

ルペールノエル 下見

サンレイデューク 下見

障害競走は、人馬がそれぞれの形でコミュニケーションを取る、レース前のスクーリングのシーンが好き。馬の首をポンポンと軽く叩いて、障害は怖くないよと安心させているのだろうか。サンレイデュークは障害に近づくと顔を背けてしまうので、難波騎手が必死に首を押して障害を見せようとしていた。

 

チャンピオン

オジュウチョウサン

最近の障害チャンピオンの初戴冠レースを見直してみると、オジュウチョウサン2016GJ2番人気、アップトゥデイト2015GJ4番人気、レッドキングダム2014大障害4番人気、アポロマーベリック2013大障害5番人気と、その横綱競馬っぷりとその後のチャンピオンに相応しい活躍から思うと意外なほど人気しておらず(オジュウチョウサンにしてもメンバー手薄で押し出された2番人気だった)、ここまでの強さを見せるとは思われていない中での完勝だった。

障害G1三連覇ホースをハンドルネームにして、たくさんのチャンピオン誕生を中山で見届けてきた割にはここらへんの馬券をまったくモノにできていない。J-G1の舞台でオジュウチョウサンの次のチャンピオンが現れるときにはその馬券を握っていたいので、その視点で今年の障害レースは観ていく。